Visual Basic 6(VB6)をはじめとするレガシー技術で構築された業務システムは、2025年現在、重大なリスクを抱えています。SIA株式会社では、これら旧来の技術に依存したシステムに対し、Web化やモダナイゼーションの提案・実行支援を行っております。

本記事では、技術的・運用的なリスク、実際に起こり得る不具合、そして当社の支援実績を、システムエンジニア向けに詳しく解説します。

よく使われていたレガシー技術一覧

以下の技術は1990年代〜2000年代初頭に多用され、今でも多くの業務システムに残っています。しかし、多くはすでに開発元のサポートが終了しており、今後の運用継続には高いリスクが伴います。

  • Visual Basic 6(VB6)
  • Classic ASP(VBScript)
  • Delphi / PowerBuilder
  • Microsoft Access + VBA
  • Oracle Forms / Reports
  • Lotus Notes / Domino
  • Visual C++ 6.0 / MFC

なぜ今、リプレイスを検討すべきか

これらの技術は、もはや現代のITインフラと整合しません。継続的な運用を前提としたとき、保守性・セキュリティ・拡張性のすべての面で問題が顕在化しています。

技術的なリスク

以下は、実際に発生しうる技術的な問題例です。いずれも放置すれば、システム停止や業務停止につながる可能性があります。

  • ActiveXコントロールやOCXの未対応(ブラウザ非サポート)
  • OSアップデート後にアプリケーションが起動しない
  • Unicode未対応による文字化けやデータ破損
  • 32bit制限により64bit環境での不具合が発生
  • 印刷や帳票出力機能がドライバ非対応で動作不能

サードパーティライブラリの危険性

特に業務系アプリでは、VB6時代の外部ライブラリに依存しているケースが多く、以下のような問題に直面することがあります:

  • 販売終了により最新版の入手が不可能
  • ベンダーが買収・解散によりサポート停止
  • 認証・ライセンスサーバーが終了し再インストール不可

たとえ現時点で動いていても、将来的なPCのリプレイスやWindowsアップデートで突然動作不能に陥るリスクが現実にあります。

Windowsの変化と見えない互換性リスク

VB6が現役だった時代は、Windows 95やWindows NT 4.0が主流でした。そこから現在のWindows 11まで、約30年の間にOSは劇的に進化しています。

しかし多くのユーザーは「今も動いているから大丈夫」と誤解しがちです。実際には以下のような変化が互換性を脅かしています:

  • DEP/UAC等による実行制限
  • 古いDLL/COMコンポーネントのロード失敗
  • セキュリティ標準の変更(TLS/証明書など)
  • 将来のWindowsアップデートでの強制無効化

延命ではもう守れない、今こそ再構築の判断を

一見安定して動いているように見えるVB6などの旧システムですが、2000年前後までに導入された多くの業務システムは、実はすでに保守期間やリース契約が終了してい場合もあるでしょう。これに伴い、コストは最低限で使えてきたかもしれません。

これまでは「業務が変わらないから問題ない」「長年使ってきたから安心」とされてきましたが、近年では以下のような新たな課題が顕在化しています:

  • クラウドや仮想化環境への対応が困難
  • 従来の物理サーバ更新や保守費用が高騰
  • セキュリティ基準の変化により監査リスクが増加
  • オンプレ運用に対し、クラウド移行後のランニングコスト(サーバ費・サポート費用など)が想定より増加

こうした背景から、今後も安定的に業務を継続するためには、技術刷新とともに「持続可能な運用モデル」への見直しが必要です。
残念ながらコストが少なからず必要となることへの理解も必要です。

自社のシステムがレガシーかどうかを判断するポイント

次の項目に該当する場合、早期の対応が望まれます。

  • 最終アップデートが5年以上前
  • 開発元に連絡がつかない/コードが読めない
  • ソースコードの管理が行われていない
  • Windowsアップデート後にトラブルが頻発している
  • 特定のPCでしか動かない(ハード依存)

SIA株式会社が提供するVB6モダナイゼーション支援

Step 1:技術診断・現状の把握と分析

システム構成、技術スタック、依存ライブラリ、現行OSとの互換性などを詳細に調査し、技術的傾向をレポート化します。

Step 2:移行計画の策定

完全リプレイス、段階移行、機能単位でのWeb化など、業務継続性を確保した上で現実的な移行スケジュールと工数を提案します。

Step 3:Webアプリ化・クラウド対応

VB6のUI・ロジックを再設計し、React/Vueなどのモダンフロントエンド + .NET/Java等のサーバーサイドへ移行。API設計やセキュリティ対策、CI/CDによる継続的開発も対応可能です。

Step 4:保守運用までを一貫サポート

移行後も、クラウドインフラやユーザー管理、運用改善を含めた保守サービスを提供。将来的な拡張性も考慮した構成をご提案します。

実績紹介:500万円〜のVB6→Web移行

SIAでは、VB6で構築された販売管理システムを、業務影響を最小限に抑えながら、Webベースに完全移行したプロジェクトを手掛けました。実装費用は500万円〜、4〜6ヶ月程度の期間で段階的に移行を完了。

特に、画面設計や帳票出力機能、ロールベースのアクセス制御など、VB6特有の設計も現代技術へ落とし込んだ事例です。

まとめ:今こそ“動いているから大丈夫”を脱却するタイミング

レガシーシステムの本当のリスクは、「不具合が出てからでは遅い」ということです。目に見える不具合がなくても、技術的負債は確実に積み重なっています。

SIA株式会社では、レガシーからの脱却だけでなく、その後の業務成長も見据えた提案を行っています。まずはお気軽にご相談ください。

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